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「変える」には「始める」が効果的

昨今、社会的にバズワード化して久しい「変える」について考えてみます。

現状のままではダメだ!時代に合わせて変化するものが生き残れる!だから変えよう!
という大号令を出して取り組んできたものの、なかなかうまく行かず、、という段になってのご相談をしばしばいただきます。

「変える」の気持ちは痛いほどわかりますが、すぐに大きな壁にぶち当たります。

「変化に対して必ず抵抗勢力が現れる問題」です。

現状維持バイアスや経路依存という言い方もありますが、今までのやり方を変えることに抵抗を感じるスタッフは必ず一定数いらっしゃいます。

結果、変化の取り組みをするまでの説得にエネルギーを使い果たしてしまい、プロジェクトが始まらない、続かない、ということになります。

事実として「変化」は摩擦を生みやすいのです。

実際私が知っているだけでも、変化を社内にもたらそうと奔走した結果ストレスで倒れてしまったり、危うく組織が崩壊しかけたケースもあります。

そこで、私がアドバイスするのが「始めましょう」です。

今までのやり方を変える必要はありませんが、一つ新しいアクションを始めませんか、という感じです。

例えば私の場合、マスターブランド(基幹事業)はそのままにして、新規商品ブランドの立ち上げをご提案するケースが多くありますが、今までの提案はほぼスムーズに実現しています。

そして、そのプロジェクトを通して社員の意識は「結果的」に変わります。

この「結果的に変わる」がとても大切で、結果に焦点を合わせれば、その方法はいくらで浮かぶはずなんですね。

写真撮影を例にすると、カメラマンに「笑って!」と言われて思わずカチンコチンの笑顔になってしまった、なんて経験はありませんか?

では「みなさん一緒にタラバガニーと言ってください!はい、せーのタラバガニ〜」と言われれば幾分ましな笑顔になりそうです。

ウィスキ〜でもいいです。

次に「はい、では一斉にジャンプしましょう!せーのでジャーンプ!」で着地した後はだいたい緊張もほぐれて自然な笑顔で撮影できます。

「変えよう!」はカメラマンの「笑って!」と一緒なんです。

自然な笑顔を引き出すためにはタラバガニやジャンプ以外にも無数のアイデアがあるはずなんです。

同様に、変えるためにはいくつもの選択肢があるはずで、その中でも「始める」はものすごく有効な手法です。

今、新たな取り組みを始める「スタートアップ」が次々生まれている背景には「変化に対して必ず抵抗勢力が現れる問題」の存在があることを無視しては語れないでしょう。

組織の中で変えられないのなら、外に出て自分たちで始めてしまおう、というわけです。

とはいえ組織から出るわけにもいかず、そんな大それたことも始められない、という場合は小さく始めましょう。

オフィスの清掃活動なんかはすごくいいです。

小さく始めて、その効果を組織の中で少しづつ共有できれば、必ず大きなアクションへとつながって行きます。

変えるためには、始めればいいのです。

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