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室内ドア



本ブログは、デザイン思考モデル「G-CID」を使いながら世の中のデザインを紐解き、デザイン思考が実際にどう使われているのかの理解を進めていきます。



住宅、今は本当に魅力的な住まいも増えて、自分にピタリとあった家に住める時代となりました。

これだけ住宅に関するあれこれも満たされて、もう何もすることがないのでは?と思いきや、実はまだまだ改善の余地ありと感じています。

特に「安全」視点で見ると、かなりの数の課題を発見することができます。

その中でも今回は「室内ドア」について触れていこうと思います。

早速見て頂きたいのが、我が家の室内ドア。


触れていきたいのが①~③のポイントです。

①のこの茶色いもの、何かと言うと指詰め防止ガードです。

ドアってあまりにも軽く開け閉めできるので中々気づきにくいですが、ドア単体を持ち上げるとかなりの重量があります。

その重いドアがバタンと閉じた時に、誤って指を挟んでしまったら。。

調べてみると、年間およそ100人の子供の指が切断されているそうです。

切断まで行かないケースも入れると相当数にのぼるでしょう。

我が家もまだ小さな子供がいるので、考えに考え、調べに調べた結果、写真のガードを取り付けることとなりました。

インターネット上にあるおそらく全てのガードを調べても数えるほどのガードしかなく、強度や色を考えるとオランダ製の一択となり、その選択肢の少なさにまず驚きました。

さらに、商品自体は粘着テープで取り付けるのですが、粘着強度が足らないのは明らかで、ビスをドア側&柱がわ合計十数か所とめました。

とりつけながら、心の底から思いました。

これはドア自体のデザインで解決できる問題なんじゃないか、と。

コンセプトはシンプルです。

「指詰めをしない安全なドア」

コストは多少上積みになっても、その価値をきちんと伝えれば選ばれるものになるはずです。

むしろ、色や形で差別化する方向はかなり満たされていると思うので、本気で新たなマーケットを創造するならば必要なアプローチと感じます。

ぜひマーケットインの視点を持ちながら、デザイン思考で解決し、子供の指を、人生を守っていきたいところです。

②に関しても①と同様で、足の指詰め問題です。

写真の状態は下にカーペットを敷いているのでかなり隙間は無くなっているのですが、通常ドアの下には1cmほどの「アンダーパス」と言われる隙間があります。

機密性の上がった住宅では換気の都合上、ドアの下に隙間を設けて空気の流れをつくる必要があります。

ただ、やはりこの隙間で指を挟む事故が後を絶ちませんし、実際に我が家の子供も指を挟み怪我をしました。

ここも、例えば隙間は最小限に抑え、ドア下部に空気窓を設けるなどで解決できそうです。

③は、ドアノブが子供の目に刺さる問題です。

まだドアノブより子供が小さいので、実際には刺さってませんが、大きくなれば当然その危険性は増します。

自分の目線より少し上くらいのものに気づかずぶつかってしまった、なんていう経験を持っている人は多いのではないでしょうか。

大人であればこのドアノブには何も問題はありません。

しかし、子供にとっては凶器のような存在にもなり得えます。

そんなこともあり我が家ではスポンジ製のカバーをつけていますが、フィットするサイズのものがなく内側に布を入れたり両面テープを貼るなどDIYで仕上げています。

見栄えなんてあったもんではありませんが、本当は綺麗なドアにしたいのが本音です。

それを可能にするのが、デザイン思考G-CIDのゴール(G)の再設定

「綺麗なドアをつくる」→「安全で綺麗なドアをつくる」

になると思うのです。

今回は室内ドアをテーマにしていますが、子供の転落が後を立たないベランダ、住宅位以外にも道路や車など「安全」がゴール(目的・目標)から抜けたままデザインされたものは世の中に溢れています。

その多くが、作り手側の視点「プロダクトアウト」でデザインされたものである、という共通点があり、その影響を使い手が受けてしまっているのが現実です。

デザインとは見た目を取り繕うもの、と多くの人が狭い視野で捉えてしまっているのは、我々デザインに携わってきた人間の責任だと痛切に感じています。

だからこそ、デザインとは何か、デザイン思考によって何が解決できるのか、そういったことを広く伝え実践していくことで、生まれなくて良い不幸を減らし、「幸せで賑わう社会の実現」というビジョンにたどり着きたいと思っています。

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