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「好き」を入り口に、「得意」を出口にする。

「好きなことを仕事にしよう」 そんな言葉が溢れる今の世の中。私自身、人生一度きりなら後悔したくないと、全く縁のなかったデザイン業界に飛び込んだ人間です 。ですから、「好き」を原動力にする素晴らしさは誰よりも分かっているつもりです

しかし、数多くのブランディングに携わってきた今、確信していることがあります。 それは、「本当に人を幸せにし、自分も幸せになれるのは、好きなことよりも『得意なこと』を軸にした時である」ということです

「自分がやりたいこと」と「相手が求めていること」のズレ

私自身の話をしましょう。私は元々「絵が好き」でグラフィックデザインの世界に入りました 。しかし、現在お客様から最も評価され、ご依頼をいただくのは、実は「言葉」の仕事なのです

学生時代の国語の成績は5段階で「3」 。先生からは「関口の答えは面白いけど成績に繋がらない」と言われ、自分では「言葉は苦手だ」とずっと思い込んできました

自分では「グラフィックデザイナー」として生きていきたい。でも、外の世界(お客様)からは「関口は言葉の人だ」と見なされている 。かつての私は、このギャップに少し抵抗を感じていました

転機は「素直さ」——相手の評価を信じてみる

この抵抗感から抜け出せたのは、ある時、自分のこだわりを横に置いて、「相手が良いと言ってくれるものを、素直に受け入れよう」と心を入れ替えたからです

自分のことは、実は自分が一番分かっていないものです 一番近くにいる他人が「これがあなたの魅力だよ」「これが向いているよ」と言ってくれる言葉の中にこそ、自分では気づけない「価値」が眠っています

この「相手の視点」を信じ、得意なことで役に立つ覚悟を決めてから、私の仕事は大きく変わりました 。ロゴやWeb制作など、自分よりも優れたスキルを持つスペシャリストを「キャスティング」し、自分はブランドの方向性を決める「言葉」に集中する

自分が全部をやる満足感よりも、ブランドが目指すべき場所にたどり着くための「最適解」を出す。それが、結果としてお客様をハッピーにし、自分自身の幸せにも繋がっていったのです

ブランディング成功の秘訣は「こだわり」の先にある

これは企業ブランディングでも全く同じことが言えます。

  • 企業の「こだわり」:自分たちが大切にしたいこと

  • 企業の「魅力」:お客様が価値を感じていること

この二つは、必ずしも一致しません 。むしろ、自分たちが意図しないところに、お客様は本当の価値を感じていることが多いのです

大切なのは、自分のこだわりを大切にしつつも、相手の視点に耳を開き、心を開き、素直に実行すること

「好き」から始まった旅を、相手に喜ばれる「得意」へとスライドさせていく 。その素直さこそが、個人であれ組織であれ、ブランド化を成功させる最大の鍵になるのだと、私は信じています


いかがでしたでしょうか? あなたの「こだわり」と、周りから見た「魅力」。そのズレの中に、新しいブランディングのヒントが隠れているかもしれません。

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