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【竹林型経営】しなやかに、強く。これからの組織のあり方

こんにちは、グティの関口です。

車を運転していると、ふと景色の中に「竹林」が目に入ることがあります。 今日は、この「竹林」に学ぶ、これからの時代の経営スタイル——私が「竹林型経営」と呼んでいるものについて書いてみようと思います。

これまで多くの企業が目指してきたのは、いわば「樹木型」の組織でした。 大地に深く根を張り、太い一本の幹を育て、枝葉を広げる。 確かに見た目は立派で頑丈です。しかし、ひとたび想定外の暴風が吹いたとき、その「硬さ」が仇になることがあります。風に抗い、頑なにその場に踏ん張ろうとするあまり、耐えきれずにポキリと折れてしまう。あるいは、根こそぎ倒れてしまう脆さを秘めています。また日当たりが悪い樹木は枯れてしまい、周りの木々が手助けしてくれることはありません。

一方で、「竹」はどうでしょうか。

竹は、風が吹けば、それに合わせてしなやかに身を任せます。 抵抗するのではなく、風を「いなす」。 あんなに細いのに折れないのは、状況に合わせて自らの形を変える柔軟さを持っているからです。ガチッと固まって強がるのではなく、しなやかに揺れることで、却って折れない強さを発揮する。

この「しなやかさ(レジリエンス)」こそが、変化の激しい現代を生き抜くために最も必要な資質ではないかと思うのです。

そして、そのしなやかさを支えている秘密が、地中にあります。 地上では一本一本が独立して生えているように見える竹ですが、その地中深くでは「地下茎」によってすべてが網の目のように繋がっているのです。

この「地下茎」こそが、企業でいう「理念」です。

目には見えないけれど、確固たる理念を共有し合っているからこそ、地上で個々が自由に揺れることができる。 さらに、陽の当たる場所にいる竹(調子の良い部門や社員)が作った養分を、今は日陰にいる竹(苦戦している部門や社員)へと、地下茎を通じて融通し合うこともできる。「助け合い」がシステムとしてではなく、生命維持のメカニズムとして機能しているのです。

この話をすると、私はいつも岐阜にある「未来工業」さんのことを思い出します。 GoogleのようなIT企業が柔軟な働き方を提唱するずっと前から、彼らはこの「竹林型」を実践してきました。

「常に考える」をモットーに、社員一人ひとりが主役となってアイデアを出し合う。一度会社を辞めた社員を再び受け入れる「出戻り」も歓迎する懐の深さ。 それは創業者が演劇に親しんでいたからこその、「全員がキャストであり、それぞれの役割を全うする」という感覚に近いのかもしれません。

型にはめるのではなく、個々の竹が自律して空を目指し、地下では理念という根で深く繋がっている。 バラバラに見えて、実は「個」として一番強い状態を組織全体で作り出しているわけです。

「あなたの会社の理念は、ちゃんと地下茎として繋がっていますか?」

ただ額縁に入れて飾ってあるだけの言葉になっていないでしょうか。 いざという時に、養分を送り合えるだけの太いパイプになっているでしょうか。

私たちグティの仕事は、まさにこの「地下茎」を張り巡らせることです。 表面的な制度作りではなく、組織の土壌を整え、理念を浸透させ、どんな強風にも折れない「しなやかな竹林」を皆さんと一緒に育てていく。

そんな経営のあり方を、これからも提案していきたいと思います。

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