理解
子育ての考え方って各家庭色々あると思います。
我が家は特に決まったものはありませんが、一つだけ心がていることはあります。
それは「理解」。
子供がやらかした時、つい反射的に叱りつけてしまったりしますが、そこで一呼吸置いて「なんでやったの?」と聞いてみると、子供なりの理由があったりして、ああ危なかったと思うこともしばしば。もちろんそうでない場合も多いですけどね。
ここで大事なのは「親は何もわかってくれない」と思わせないことです。
なぜかと言うと、この感情はすごく引きずるんですね。
理由は簡単で、私自身がずーっと「親は理解してくれない」と引きずり続けてきたからです。それは些細なことなんです。
例えば、中学生の頃お年玉でラジコンを買おうとしたら「もう小学生じゃなんだから」の一言で購入をやめ、それ以来ラジコンから距離を取るようになってしまったこと。もしあの時「ラジコンいいね!」と一言あったらラジコン熱を高めてドローンで起業していたかもしれません。大げさですが、理解不足が子供の可能性を絶ってしまった、とも言えます。(極論ですよ)
「理解」に関する影響は対企業のブランディングでも見受けられます。
経営者の想いがスタッフに理解されないから新しい試みがうまくいかない。
スタッフの気持ちや可能性が理解されないから社内で居場所を失う、など「理解不足」による弊害をいくつも見てきました。
なので、私がブランディングをする際、最も心がけていることは「一番の理解者になること」です。経営者へのヒアリングをする際、何を聞くかの項目は厳密には設けていません。ひたすら、相手を理解しようと努めるだけです。なぜ今の仕事をしてるのか、子供のころはどうだったか、楽しかった思い出は何か、ずっと心に引っかかっていることは何か、等々。結果として相手も気づいていないくらい深い部分に触れることになり、そしてほぼ100%、相手を形作る力の源泉を見つけることができます。
たまに「カウンセラーのようだね」と言われますが専門的な教育も受けてないし、実際のところはよくわかりません。ただひたすら理解しようと努めるだけ。あえて言えば映し鏡、リフレクター(反射する者)としての役割は果たしてるかもしれませんが、これが私の考える「Be Branding(あり方からアプローチするブランディング)」の出発点となります。
先に述べたように、私自身が理解されないことへのストレスを感じてきた一方、数少ない親友に感じるのは「理解」。言葉を多く交わしたり、頻繁に会わなくても「お前のことはわかってるよ」という雰囲気があるだけで十分。他には無い安心感を得られます。
もう一つは、高校の美術の先生のこと。高校生活で唯一自分のことをきちんと評価してくれたその先生の影響で、今の仕事をしています。その先生だけが、勉強だけじゃ無い他の選択肢を示してくれました。先生の理解が私の人生を導いてくれた、私はそう感じています。
子供の教育において、正解不正解は無いと思いますが、割と足りてないのが「理解」かもしれません。親からの理解、教育者からの理解がなければ子供の心は満たされず不安になり、結果として不安定な人生を歩んでしまうように思います。
子供のことを理解する知識やスキルはいらないはずで、ただ君のことを理解しようとしているよ、その気持ちや眼差しを持っているだけでOKなのです。
まとまりのない文章になりましたが今回は「理解」について書いてみました。